鞭男は頭皮の脂漏性皮膚炎を発症して早6年。
過去様々な皮膚科で診療して貰い、外用薬や内服薬を使用してきましたが完治しませんでした。
現在は脂漏性皮膚炎と上手に付き合っています。
鞭男がどうやってこの病と向き合っているか、どう対処しているか
同じ病で苦しんでる方に向け、少しでも参考になればなと思います。
目次
脂漏性皮膚炎とは
頭部や顔面にフケ様の付着物を伴う湿疹で乳児・成人に多発する。
皮脂の分泌量との正の相関関係にある事が報告されている。
特に、マラセチア属真菌が病巣から多く検出されることから関与が強く疑われているが、病原性の詳細は未解明である。
パーキンソン病などの神経疾患、アルコール依存症、肥満につながる内分泌疾患でも高率に発症する。
発症には様々な因子が関与しているとされ、例えば「皮脂の異常」「内分泌異常」「ビタミン代謝異常」「癜風菌(マラセチア属真菌)」などがある。
発症した時期は新卒入社した会社で早数ヶ月経ったころ。
当時は学生生活から一気に環境が代わり、新人の割に毎日サービス残業終電帰りで
ストレスで寝る前にラーメンや菓子パンなど高カロリー、高脂質な物を大量に食べていました。
その結果、体重は数ヶ月で10kg近く増量。
睡眠時間も少なく、平均5時間程度。
人によっては十分な睡眠時間かもしれませんが、鞭男は8時間寝ないと駄目な人間なので
毎日睡眠不足でフラフラ。
今思えばこの荒れた生活が脂漏性皮膚炎発症のきっかけでは無いかと思います。
脂漏性皮膚炎:後頭部が痒くなりはじめる
業務中、後頭部が痒くなり無意識の内にポリポリ掻いてました。
頭皮が痒くなる事はあったので、今日はしっかりシャンプーして整髪料を落として寝ようと決めました。
しかしシャンプーしても痒みは収まらず、より痒くなるばかり。
いつの間にかシャンプーの回数も一度に3~4回と増え始め、当初痒い範囲は後頭部だけだったのが頭皮全体に広がり始めました。
掻きすぎたせいで頭皮に傷が付き、フケが大量発生。
整髪料にフケが付着し、汚らしい見た目に。
どうして良いかわからず、ただ痒みに悩まされる日々。
脂漏性皮膚炎:異常な痒み
痒みは収まる所か増すばかり。ついにはシャンプーしてる最中も痒い。
まるで頭皮に常時ミミズが這ってるような感じ。
あまりの痒みで仕事に集中出来ず、作業効率は低下。
頭皮を掻きむしったせいで、傷口から変な液が出始める。
またそれが加齢臭の様な匂いを醸し出し、追い打ちをかけるよう最悪な気分に。
その頃は整髪料も付けてなかったが、その変な液によって常に髪の毛はベッタリ。
脂漏性皮膚炎:心が病み始める
とにかく痒い。痒い。痒い。
何をしてても痒い。息をしているだけで痒い。
何かに集中する事が出来ない。
仕事は覚えなきゃいけない事ばかりで、息が詰まる。
いままでの日常が崩れていく。平穏が訪れない。
鞭男は病んでいきます。
この頃はもう自暴自棄で、痒みで寝れない事から酒を飲んで強制的に寝る毎日。
いつの間にか酒の量も増え始め、常時二日酔い状態。
当然仕事なんて行えるはずも無く、上司から叱られる日々。
本当に生きているのが辛かった日々でした。
脂漏性皮膚炎:皮膚科に初めて向かう
毎日自棄酒と終電帰りだったので、土日は何も出来ず死んだように寝転ぶ日々。
披露の上、痒みに囚われて何もやる気が起きません。
恐らく経験した方はわかるかと思います。
この痒みから開放されるなら死にたいなぁ〜と思い始め、流石にこれはヤバイと感じ皮膚科に行く事を決意。
土曜日の午前中、重い腰を上げ町の皮膚科に行きました。
断腸の思いで苦しみを医師に全て吐き出すと
「脂漏性皮膚炎ですね。それでは痒みに効く塗り薬と、皮脂の分泌を下げるビタミンB群の錠剤を出しておきますね〜」
とあっけない返答で診療が終わる。恐らく5分も経ってません。
いちを痒い部分の頭皮を軽く確認しただけでした。
苦しくて症状以外の精神的な部分まで喋り過ぎたせいで、気負いしてそれ異常突っ込む事は出来ず退散。
薬局でお薬を貰い、早く痒みを沈めたいので寄り道せず即帰宅。
脂漏性皮膚炎:ケミカルパワーを体験する
貰ってきたお薬は3つ。
頭皮の痒い部分に塗るステロイドの外用液、シャンプーに混ぜて使う抗菌剤、ビタミンB群の錠剤。
ステロイドの外用液はシャンプー後に髪を乾かした後、使用して下さいと記載があったのでまずは抗菌剤をシャンプーに混ぜて頭皮を洗浄しました。
効果は体感的にそこまで現れず、少し痒みが収まったかなという程度。
痒い事には代わりありません。
落胆しつつステロイド外用液を頭皮の痒い部分に塗って見ると
みるみる内に痒みが収まる。いままでの痒みがまるで嘘の様に。
驚きました。即効性が凄い。まるで魔法の薬。
これに気を良くした鞭男は頭皮の痒い数十箇所の部分にステロイド外用液を塗り始めます。
凄い!痒みが!痒みが無くなる!
この時の鞭男は過去に無いぐらい幸せでした。
日常生活を蝕む痒みが解決されたんですから、まるで生まれ変わった様な気持ちです。
これが悪夢の始まりです。
脂漏性皮膚炎:ステロイド依存
その後鞭男はステロイドに依存します。
だってあれだけ悩まされた痒みが、たった数十mlの薬液で収まるんですよ。
もうこの頃はステロイドが神様です。手放せません。
痒みから開放され、快眠出来ます。
痒みから開放され、業務に集中出来ます。
痒みから開放され、イライラが減少します。
切望した平穏が訪れたのです。
痒みから開放された清々しい日々が数週間続きました。
そこで問題が発生します。
いままではステロイドを朝塗ったら痒みが翌朝まで収まったのに、夕方に差し掛かると痒くなって来てる。
でも痒みから逃れたい鞭男は欲求に逆らえず、夕方にもステロイドを塗ってしまいます。
そうこうしている内、痒みが発症するまでの期間が徐々に短縮されていきます。
初めは朝塗って夕方に痒みが発症していたのが、お昼頃痒くなり
3時間~2時間~1時間と効果が激減。
しまいには塗っても効果は数分で、以前の様に痒くなってしまう。
塗った刺激で頭皮が痒くなってしまうんです。
脂漏性皮膚炎:解離症状
結論から言うと、最初に処方されたステロイドが効かなくなっていました。
むしろステロイドを塗らないとこれまで以上の痒みが押し寄せてきます。
これは皮膚科に通う前の痒みを超越していました。
勿論、シャンプーに混ぜる抗菌剤もビタミンB群の錠剤もステロイドと平行して使用しています。
但しステロイドの使用数は確実に上限を上回っていました。
その為ステロイドに対して耐性が出来てしまったのでしょうか。
全く効かなくなりました。
以前より痒い。痒い。また逆戻り。でももっと酷い。
この頃の鞭男は掻き過ぎたせいか、ストレスのせいか、未だ原因は判明しませんが
左後頭部に10円玉の円形脱毛症が生じていました。
人生で初めて禿げました。このショックはとても大きかったです。
自分が使用上限を上回って使用していたわけですが
ネットでステロイドを調べ始め、皮膚科が処方したステロイドに対して懐疑的になり始めます。
もしかしたらステロイドを使用せず、脂漏性皮膚炎を対処療法では無く
根本から治療してくれる皮膚科があるのではないか、そう鞭男は考え始めます。
そこからが皮膚科難民の始まりでした。
脂漏性皮膚炎:何処に言っても同じ
事前にGoogleで脂漏性皮膚炎と検索を掛け、脂漏性皮膚炎に注力している皮膚科を何件か受診しようと思いました。
合計7件近く受診したでしょうか。何処も受診時の態度は違えど処方される薬は一緒でした。
ステロイドに、シャンプーに混ぜる抗菌剤、そしてビタミンB群の錠剤。
勿論治る訳は無く、痒みに襲われる鞭男は露頭に迷います。
この時点で既に発症から1年半近く経過。
お医者さんに行けばなんとかなるという希望が消え始め、絶望に浸ります。
なんかお医者さんに行けば病気は大なり小なり解決してくれるんだなって希望が当時はあったんですよねー。
散々医療費も使用したけど痒みは無くならない。
皮膚科を頼りにしても解決出来ない。
自分でなんとか出来ないのか、そう鞭男は思い初めます。
そこから脂漏性皮膚炎について自力で解決出来る方法を探り始めます。
脂漏性皮膚炎:原因は分からない
自力解決する為、Googleで脂漏性皮膚炎の原因は何か検索をかけ散々調べた結果
実は脂漏性皮膚炎の原因はわからないみたいだと判明。
マラセチア属真菌が大量発生し、マラセチア属真菌が生み出す物質が痒みを誘発するのは判明しているがそれはあくまでも原因の一例に過ぎないらしい。
現に鞭男は抗菌剤をシャンプーに混ぜていたが効果は無かった。
何が原因であるか分からない以上、対処療法でしか解決の道は無い。
しかし根本的に治したい鞭男はネット上に溢れる様々な方法を試してみた。
規則正しい生活を行う
規則正しい生活とは一体なんなのか。
何を持って正しいのか曖昧過ぎて良く分からなかったが、恐らく早寝早起きだと鞭男は思った。
太古の昔から人間は日が登ったら起き、沈んだら寝たはずだ。
転職が成功し、退社時間が早まったため実践してみた。
具体的には22時30分に就寝。6時起床を目指した。
約一ヶ月間実践した結果、
痒みは全く持って減少しなかった。
体調と精神状況は良くなりましたよ。でも肝心の痒みは減りませんでした。
油っこい食べ物を控える
上記の規則正しい生活と平行して、油物を約一ヶ月間抜きました。
具体的には毎食、米、味噌汁、お漬物です。間食は一切取らず、飲み物は緑茶のみ。
よく自分でも続いたと思います。
でも全く効果無し。
一ヶ月後反動で油物を大量に摂取してしまい、太ってしまいました。
酒と煙草を控える
よく脂漏性皮膚炎を改善するにはどうしたら良いかというサイトで酒と煙草を控えるという方法が提唱されています。
とりあえず煙草と酒を悪の枢軸としてやり玉に上げておけば良いという匂いがプンプン漂ってましたが、実践する事にしました。
鞭男は両方嗜むので、これは非常に辛かったです。
こういった類は生半可な気持ちでやっても失敗するだけなので、初日から一切絶ちました。
結果、1週間して挫折。
余計にストレス溜まります。お勧めしません。
というか痒みは減りませんし、酒で強制的に就寝していたので痒くて寝れなくて余計に頭掻いて悪化しました。
脂漏性皮膚炎:鞭男の対処療法
根本的に脂漏性皮膚炎を完治する事が難しいと判断したため
現在の鞭男は対処療法で上手く脂漏性皮膚炎と付き合っています。
頭皮の脂漏性皮膚炎となるので、主に痒みを抑えるシャンプーとリンスを使用して対処しています。
今から紹介する商品は、初めは強烈な効きがありましたが
鞭男は耐性が出来始めたのか効能は低下しています。
なので現在も使用してますが、相変わらず痒みは出てます。
しかし、使用しない事に比べたら確実に痒みは抑えられています。
人によってはこのシャンプーとリンスを使用する事で脂漏性皮膚炎を完治している方がいます。
脂漏性皮膚炎の発症原因が特定されていない以上、様々な商品を試してみるのも良いかもしれません。
鞭男は様々な商品を試しましたが、未だ完治には至っておりません。
以下の商品を使用し、痒みを抑え、日常生活が行える状況にはなっております。
ニュートロジーナシャンプー T/Gel
これは非常に痒みを抑えられますが、鞭男の場合耐性が出来てしまい
2~3日に一度使用しています。
それ以外は市販のシャンプーを使用しています。
有効成分としてコールタールが含まれていますが、これは発癌性が懸念されているみたいです。あくまでも懸念です。
正直、鞭男は発癌性に対してそこまで事気にしていません。
それより痒みによって日常生活が失われる方が恐ろしいからです。
またこのシャンプーは独特の匂いがあります。
よくアスファルトの匂いと称され、この匂いに耐えられない人が大勢います。
確かに匂いは強烈ですが、鞭男は耐えられない程ではありませんでした。
あと、脱脂力が強いのか髪の毛がギシギシになります。
この点は考慮して下さい。
発癌性が原因なのかどうなのか知りませんが、日本では発売されていません。
輸入業者が少量販売しているので、鞭男は見かけた場合備蓄目的で多めに購入しています。
駄文ですが、発癌性という点で考えればこのシャンプーより経口投与される食品添加物の方が危険だと鞭男は感じます。
でも食品添加物なんて気にしてたら食事など出来ません。だから大なり小なり皆さん食品添加物を日々摂取していると思います。
それと同じく発癌性の懸念があるとしても、そこまで気にしなくて良いと鞭男は考えています。
バルガスリンス
これは花王から販売されている痒み止め成分が入ったリンスです。
バルガスシリーズはシャンプーもあります。
実際シャンプーも使ってみましたが、痒みを抑える点ではリンスの方が効果があります。
リンスにはシャンプーには入っていない硫黄の成分が入っているんです。
硫黄には殺菌力があると言われています。
硫黄が影響しているかわかりませんが、鞭男はリンスの方が痒みを抑えられてます。
ニュートロジーナと同じく耐性が出来るのか、初期の頃より効果は低減しています。
しかし使わなかったらもっと痒くなるので、ここ数年使用し続けています。
バルガスリンスは普段使用しているリンスと同じように使うと効果が低減します。
リンスという名ですが、これは髪では無く、頭皮の痒い部分にマッサージするよう練り込むと効果を発揮します。
また頭皮の痒い部分をマッサージした後、5分程洗い流さず放置して下さい。
硫黄成分が頭皮に浸透し、より効果を発揮します。
鞭男はケチらず毎回500円玉2枚分程度の量を頭皮に付けています。
こちらはニュートロジーナに比べ入手し易いと思います。
薬局でも取り扱っているらしいですが、鞭男は見かけた事はありません。
なのでもっぱら楽天かAMAZONでまとめ買いしています。
まとめ:脂漏性皮膚炎が治らない
皮膚科に行って治る人もいれば、治らない人もいる。
生活を正し、油物を抜き、酒と煙草を控えて治る人も治らない人もいる。
僕は試しましたが、治りませんでした。
なので脂漏性皮膚炎で悩み、完治出来ない方に向け
少しでも痒みの苦しみが低減出来ればなと思い、この記事を書きました。
鞭男は未だ痒みに悩まされています。
特に今の様な季節の変わり目など、いくら抑えているとはいえ痒くて発狂しそうになる時があります。
非常に辛いです。
でも明日はやって来る。
少しでも良い一日にしたい。少しでも平穏な一日を過ごしたい。
そうゆう思いから完治を考えず、痒みを低減し、上手く付き合える方法を模索しました。
脂漏性皮膚炎で悩む僕も皆さんも、1分1秒でも痒みが無くなる日々を切に願います。